〜お金の始まりから“価値を守る力”を知る〜
投資の世界では、「攻め」と「守り」のバランスが大切です。
今回はその中でも、“守り”を代表する「金(ゴールド)」について、少し深掘りしていきたいと思います。
💎 お金の原点と「金」という存在
私たちが普段使っているお金は、もともと「信用」で成り立っています。
しかしその前は、モノとモノを交換する“物々交換”の時代。
その中で、誰もが価値を認め、長く保存できる「金(ゴールド)」が生まれました。
金は腐らず、錆びず、世界中どこでも価値が通じる。
そんな特性から、紀元前の時代から「富の象徴」として人々に選ばれてきたのです。
🏦「金本位制」という時代
かつては「お金=金の証明書」でした。
1ドル=金○グラムというように、紙幣には金という裏付けがありました。
これを「金本位制」といいます。
しかし、戦争や経済の混乱の中で各国はお金を必要以上に発行し、
1971年、アメリカのニクソン大統領が金とドルの交換停止を宣言。
これにより、世界は「信用通貨」の時代へと移り変わります。
つまり今の紙幣は、国や中央銀行への“信頼”のもとに成り立っているということ。
🌍 それでも金が持つ「永遠の価値」
紙のお金が信用をベースにしているのに対し、金には“実物の価値”があります。
インフレや円安、地政学リスクが高まる時期ほど、
「金の価値が上がる」と言われるのはそのためです。
株価が下がっても、金が買われる。
通貨の価値が下がっても、金は変わらない。
こうした“逆の動き”が、金を「守りの投資」と呼ばせる理由です。
💰 金への投資方法いろいろ
投資方法 | 特徴 |
---|---|
🪙 純金積立 | 毎月少額から購入でき、ドルコスト平均法で安定した積立が可能。 |
💹 金ETF(上場投資信託) | 株と同じように取引でき、保管や手数料の手間が少ない。 |
🔒 金地金(インゴット) | 実物を所有できる安心感。長期的な保有向け。 |
⛏️ 金鉱株・ゴールドファンド | 金価格+企業の業績にも左右される。少しリスクあり。 |
少額から始めたい場合は「純金積立」や「金ETF」が現実的です。
長期で持つほど効果を発揮するのが金投資の特徴です。
⚖️ コモディティ投資という選択肢
金のほかにも、原油・天然ガス・穀物など、
「モノそのもの」に投資するのがコモディティ(商品)投資。
これらは景気や需給の影響を受けやすく、値動きが大きい反面、
インフレ対策として有効な場合もあります。
分散投資の一部として少しだけ取り入れるのがおすすめです。
🔍 金投資のメリットと注意点
メリット:
- 世界中で価値が認められている
- インフレ・通貨下落に強い
- 長期的に安定した価値を保ちやすい
注意点:
- 配当や利息はない(“増える”というより“守る”)
- 短期での価格変動がある
- 保管や手数料に注意(特に実物の場合)
投資の目的が「資産を増やす」だけでなく「守る」という視点なら、
金は欠かせない選択肢の一つです。
🌈 まとめ
“お金の歴史”をたどると、結局のところ信頼できるものは「実物の価値」でした。
現代の通貨は便利でスピーディーですが、その価値は相対的で、
経済や政治の影響を受けやすいものです。
だからこそ、
「金」という普遍的な価値を持つ資産を少しずつ取り入れておくことは、
自分や家族の暮らしを“守る投資”につながります。
焦らず、欲張らず、地に足のついた資産形成を。
金投資は、その第一歩になるかもしれません。
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